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軍略家、政治家にして詩人。三国時代の中心人物


西暦155年〜220年。沛国県出身。字は孟徳。黄巾の乱で騎都尉に任じられて活躍。袁紹が立ち上げた反董卓軍に参加し、董卓が呂布に殺された後、196年に献帝を自らの根拠地である許昌に招き入れて遷都する。200年には当時最大の勢力を誇った袁紹を官渡の戦いで破り中原を制圧、さらに208年に荆州の劉琮を降伏させた。勢いに乗って天下統一を目指すが、赤壁の戦いで劉備と孫権の連合軍に大敗を喫する。しかし、その後も曹操は関中の馬超と韓遂、漢中の張魯を倒し、勢力を拡大。220年に病死するが、息子の曹丕が魏の皇帝となり、これによって後漢は滅亡する。「三国志演義」では、劉備に対する敵役として描かれているため、一般的にも悪人のイメージが強いが、歴史的には多くの功績を残した人物として評価されている。今回のドラマ「三国志」は、「三国志演義」をもとにしながらも、客観的な視点が重視されており、曹操も残虐非道な支配者としては描かれていない。それどころか、冒頭から曹操を中心に物語が展開しているように、本作では主人公として活躍している。
profile
1970年ウルムチ生まれ。98年に中央戯劇学院を卒業、同学院の教師を務めながら、役者としてもデビュー。主な出演映画に、『デスパレート 愛されてた記憶』『四川のうた』『孔子』などがある。最新ドラマ「李白」では李白役を演じている。

曹操、曹丕を支え、三国統一の礎を築いた丞相


179年〜251年。河内郡温県出身。字は仲達。曹操に文官として仕えていたが、才能を見出され、軍を統率するようになる。ドラマでは、曹操の息子である曹丕の教育係として絶大な信頼を得る司馬懿。220年に曹操が死去すると、曹丕によって一層重用されるようになる。北へと攻め入ってきた孔明率いる蜀に対しては、専守防衛に徹し、五丈原で孔明が病死するまで守りきった。やがて、曹爽に冷遇されるとクーデターを起こし、魏の実権を握る。251年に死去するが、司馬師が後継者となり、司馬懿の孫である司馬炎が呉を滅亡させ、280年に中国を統一。司馬一族によって、三国統一が果たされた。司馬懿と聞いてまず思い浮かぶのは、「三国志演義」の“死せる孔明、生ける仲達を走らす”だろう。蜀の軍を追いかけた司馬懿は、死んだはずの孔明の姿を見て逃げ出す。しかし、それは孔明が生前に作らせた人形だったというエピソードである。このエピソードが象徴するように、これまで司馬懿は脇役として描かれることが多かったが、今回はドラマの最後を締めくくる重要な人物として描かれている。
profile
1959年生まれ。86年に中央戯劇学院を卒業。主に演劇界で活躍する。チャン・イーモウ監督の『活きる』『王妃の紋章』、さらに最新作『三槍拍案驚奇』に出演。主演した『ドジョウも魚である』は、東京国際映画祭で芸術貢献賞を受賞した。